ご自身のテニスラケットのガットを張るとき、自分がどのくらいのテンションで張るのがいいのか分からないときの参考にしてください。また、一般論に左右されず自分で実験するのもいいと思います。その場合は、いろいろなことに気付かされますから。どちらにしても自分の適正テンションにたどり着くには数回の試行錯誤だということは理解しておいてください。
テニス歴0年〜2年
テンションについては、初心者から中級者は、よくわからなくても仕方ないです。
ショップでは、50ポンド前後くらいを勧められるでしょう。
しかし、あなたがパワーのある方なのか非力なのか、スタミナがある・ない、ということまで確認しないと思います。
そこで、おおまかな目安を提示しますが、ここを訪れたあなたを見ていないので、正確にはわかりません。
しかし、いわれるままに張るよりはマシなので、参考にしてみてください。以下はフェイス面積100平方インチのラケットで50ポンドを基準にしています。
- 女性 → マイナス5ポンド
- 非力な方 → マイナス5ポンド
- 身長180センチ以上 → +5ポンド
- スタミナがない方 → マイナス5ポンド
- ラケットフェイス100平方インチを基準に99平方インチならマイナス2ポンド
- 110平方インチならプラス5ポンド
ということは、「女性」で「非力な方」で「スタミナがない方」なら35〜40ポンドということになり、びっくりするくらい緩いかもしれませんが、2時間プレーしても最後まで楽しめますよ(5ポンドの幅はラケットの面積の大きさやガットの反発力の影響です)
テニス歴2年以上・テニス大会に参加するようになった人
打ち方が固まってきたプレーヤーの最初のテンションの合わせ方のおすすめは、全力を10として、10のうち8くらいの力加減でフォアハンドをストレートに打ってベースラインの2mくらい内側に落ちるボールになるように張りましょう。あくまでおすすめですので、他に基準となるショットがある場合はそれに合わせましょう。
なぜなら、テニスのプレーでは、ボレーからストロークまですべて1本のラケットを使います。これがゴルフと違うところです。そのため全てのショットで完璧な調整というわけにはいかないのです。自分にとってゲームの軸になったり、得点する上で大切なショットに合わせるか、全体のショットに平均的に合わせるかするしかないでしょう。
上級者・トーナメントで上位を目指す人
ショットのインパクト時にラケット面のどの場所に当てるかをコントロールすると同じテンションでも、2つ以上の役割をもたせることができます。
まずは、少し先寄り(ガットの目でいうと3~4マス上)で打つ場合と、ど真ん中でヒットする場合の使い分けができるようにしましょう。その次は、ガット面の中央のマスより2~3マス横のマスに当てるようにしましょう。
このテクニックによって、テンションの設定の幅が広がります。
プレースタイル別の提案:ネットプレーが得意な人
ネットプレーが得意な人は、テンションをボレー寄りに合わせて緩めに張り、ストロークではラケット面の少し上の位置でインパクトするようにすれば、ストロークでは飛びを抑えて収まりの良いショットが打てますし、ボレーでは、当てさえすればボールはちゃんと飛ぶので安心してインパクトに集中できます。試してみてください。
プレースタイル別の提案:ストロークが得意な人
ストロークを強くスィングするタイプと丁寧にインパクトを合わせておいて時々カウンター狙いというタイプがいます。前者の方がテンションが強くなる傾向です。
Coaching
自分に合った適正テンションにすることも大切ですが、そのガットの性能を活かすためには、ラケット面のスウィートスポットで打たなければいけません。ラケット面の中心でボールを常に捉えるということは、上級者にならないとできないような内容ですが、意外とテニス歴が短い人でも短期間にマスターできます。そのために家でできるトレーンングの紹介です。
- まずラケット面の中心になるガットのマスのところにマジックやアイテムなどで目印をつけます。
- ラケット面の上でボールをボンボンと何度も突きます。
- ちゃんと目印のところで正確にボールを突けるように練習しましょう。
- 意外と単純ですが、この練習で手の平からラケット面の中心までの距離を正確に覚えることができます。
「ボールをラケット面の大体真ん中で打つという」いい加減な意識からラケット面のここで打つという意識に変えるとミスが大幅に減ります。テニス歴2年分は短縮できますので試してみてください。