シングルスのプレースメントの基本
上図は、状況別のポジションとそれに対応した配球の図です。プレースタイルやスウィングの大きさなどによってベースラインからの距離が少しづつ違います。しかし、全部同じ位置で対応できる人は少ないので、およその色分けとして参考にしてください。
補足:オリジナルショットがある人
「自分ならこの場面は、違うところに打つ」という人もいますね。それがよく決まる場合は、そのプレーヤーのオリジナルとして残しておいて構いません。よく失敗してしまう状況だけ参考にしてください。
返す(defensive)
これは相手プレーヤーが攻めているとき、チャンスボールを打ち込もうとしているときなどを想定しています。状況は40:60以下の場面です。つまり少し不利な状況ですから返すことに専念し、耐える場面です。中央(上図の紫の丸の部分)に返すかクロスに返すことが基本です。この場合、低いバウンドのボールやを返球するほうが相手プレーヤーに角度のあるボールやストレートに有効打を打たれないので状況を挽回しやすいでしょう。相手の頭より高く弾むボールも打ちにくいので有効です。
また毎回同じように返していると、相手に慣れられてしまいます。そこで、たまにはカウンターを打っても良いでしょう。
つなぐ(neutral)
状況は50:50です。クロスにプレースメント(上図の水色の楕円)することを基本に打ち負けないようにしましょう。球威がある人ならこの位置からもストレートに打てるでしょう。
補足:対戦相手のフォアハンドが強力な場合
相手プレーヤーのフォアハンドが強力な場合、バック側に集めることもよくあります。これは自分がどこに打てばミスせず自分の体勢を崩されないかというセオリーや基本戦略のことより、相手のどこが弱点かという配球を含めた攻略ための戦術の問題です。
相手のショットが角度がつけにくいからセンターに返すべきという基本戦略と、相手を攻略するための戦術のどちらを優先するかという選択は、対戦中の楽しみの一つです。この状態、つまり対戦ゲームを楽しむためにも、いろいろなセオリーや基本的な考え方があるこを理解して幅広いプレーが実践できるようにしましょう。
攻める / 崩す(aggressive)
状況は60:40です。自分の展開になりつつあります。ストレート、またはショートクロスのショットをどこかで繰り出して相手の体勢を崩すことが目標です(上図のピンク色の楕円)。球威があればストレートに決めることもできます。
ウィナー / ドロップショット(winner / drop shot)
プレーの状況は、攻めるパートが功を奏して、状況は70:30で有利です。選択肢がたくさんあります(上図のオレンジ色の1〜6の丸)。そのこともあり練習量がたりないプレーヤーが多いです。ここまでもってこれて決められないプレーヤーをよく見ます。しかし、決め球(Winner)やドロップショットは、フォームを固めてしまえばその後の練習量はそれほど取らなくても大丈夫なので、一度は時間を十分にとって練習しましょう。
アプローチ(approach shot)
ネットプレーが得意な人は前に出ることもよい選択です。無理に一回で決めに行くより、ネットプレーを絡めて二回で決める方がよいと考える場合は、ネットプレー勝負です。でも、十分有効打を打てるのにアプローチを選ぶ必要はありません。
実績のあるメソッド
オレンジのゾーンの練習:オレンジゾーンの中にいろいろな場所、いろいろな高さにボールを出します。選手がテイクバック完了くらいのタイミングでボールを出したコーチが数字を言います。選手はそれを聞いてドロップショットと決め球を打ち分けないといけません。つまり練習している選手はテイクバックが完了したときには左右前後どこにでも打てる体制に入らないといけません。もちろんこの練習の前提として決め球の打ち方もドロップショットの打ち方も教えてからです。
教える順序
あせらず一つ一つ分解して丁寧に教えてから総合練習をするようにしていました。この方が上達が早いと考えていました。 Yooutubeで見てもプロがプロを相手に一歩も動かせず決めるのかは理解できません。
小学生ジュニアの場合
少学生ジュニアにはアプローチの選択はありませんでした。一般プレーヤーでも、プレースタイルによってはアプローチの選択肢がない場合があります。
これは、プレーヤーが週に何回練習できる人なのか練習時間を考えて選択していました。